1:料金受取人払郵便について
郵便とは本来差出人が「切手」などを貼付・押印することで料金受領した事を確認した上で郵便受付箱(いわゆる郵便ポスト)に投函して、宛名先へ送る事を指します。
この場合における、料金受取人払郵便は、本来差出人が負担すべき郵便料金を宛名先(受取人)が負担する制度が「料金受取人払郵便」と言います。いわゆる、「着払郵便」と言うべきサービスです。
郵便における着払いサービス(料金受取人払)は、「受取人」が事前に日本郵便へ事前承認を受けて提出することが義務づけられています。
料金受取人払は、通常郵便料金+着払取扱手数料(20円)が加算される仕組みとなっています。
つまり、定形郵便で届く郵便物は、料金受取人払郵便で受領する場合は通常に+20円となります。なら「切手」を貼って渡した方が、20円安くなると思われる方がいらっしゃる事でしょう。
着払いとなる為、通常の郵便配達と異なり、必ず「手渡し」となります。書留郵便等と違う為、追跡番号はありませんが、必ず郵便局員の手渡しである安心が20円で付加される事は、料金受取人払郵便を使うメリットです。
料金受取人払の利点
切手の買い置きが必要無いため、届いただけ支払えば良い
お客様から送って頂いた時、重量オーバーで想定した切手代を越えてしまうとき
つまり、料金受取人払が一番効果を発揮するのは、「内容物」の重量を配達時に計測するため、到着した重量で精算可能となる点です。特にポストにそのまま投函出来る手軽さは、利用者は切手を貼る手間も無く未使用分については、一切請求されない点は料金受取人払ならではのサービスと言えます。封筒一枚一枚にシリアル番号などを振る必要が無いため、印刷コストも非常に安価で済みます。
料金受取人払郵便の欠点
- 差出人払より高くなる(着払い手数料がかかる)
- 審査制のため、ハードルが高い
- 封筒印刷に関する技術が必要となる
申請の上で、様々なハードルもありますが、特殊サービスを考慮しても申請して損はありません。
今まで返信用封筒に切手を貼って提出したりする必要が無いため、事務コストや切手の在庫ロスが軽減されます。詳しくは日本郵便の料金受取人払いサービスをご覧ください
2:料金受取人払郵便の需要
2008年夏、当社ではじめて料金受取人払郵便を申請し、そのときのいきさつを弊社ブログで事例紹介を行ったところ、今日に至るまでアクセスが多い事に驚かされました。
アクセス結果を基に、調べてみると詳しく紹介しているホームページは皆無に等しく、敷居の高さを感じました。
アクセス数から見ても、その需要の高さは事実であり、職種は一般企業・官公庁・教育関連と業種・地域問わずに多くあります。
これだけ需要の多い事だから様々なソフトウェアがあると思い、探しましたが、私が納得できるサービス・ソフトウェアはありませんでした。
本ホームページはそういった需要を掘り起こし、サービスの敷居を少しでも下げられる様な工夫を行って参ります。
料金受取人払郵便が必要とされる理由
料金受取人払郵便が必要とされる理由は、経費面と顧客サービスに繋がる事です。
料金受取人払が出来ない場合、事業者はあらかじめ想定される切手を貼り付けし、お客様にお届けする、または差出人(お客様)に切手を購入頂き、返送する。のいずれかとなってしまいます。前者であれば、お客様が「返信」しなかった場合は、まるまる切手代が払い損となります。200円貼った場合は、200円の損失です。しかし、10人のうち9人しか返信が無かった場合、200円+20円=220円となりますが、1980円と、切手をあらかじめ貼ってだした時に比べ、わずかですが経費削減に繋がっています。もちろん、これは極端な例ですが、返信用封筒を用いず、手渡しされる方も中にはいらっしゃいます。そういった時に、使った分だけ支払うと言う考え方は、多少の手数料はかかるものの、経費面で見た場合に効率の良い手法である事は違いありません。
(日本郵便ホームページの記事より)
事前承認制の理由
規格品として正しく機械チェックが通過する事前確認と模倣品を排除する為です。日本郵便では、実際に使用する封筒や用紙の現物を承認後に提出する義務があります。これは、封筒の形や印字形態、色などを疑義が生じた際に確認するためです。承認番号が書式・形態毎に異なるのは、承認番号毎に確認しやすくするためで、形状が異なる場合は、不正品として差出人へ戻す等の処置を行うためと言われています。
3:料金受取人払郵便の申請方法
集配郵便局において、料金受取人払郵便の申請書を請求いたします。(申請窓口:郵便部 申請事務担当)
(営業時間:平日 午前9時~午後5時)
受領した書類に基づき、必要事項を記入します。
承認申請に当たって、実際に必要なものは「規格書通りの封筒を作成」したものを申請書とあわせて提出します。
料金受取人払郵便の種類
1:「料金即納扱い」(発生の都度支払)
2:「料金後納扱い」(信用調査あり)
の2通りの方法があります。いずれにしても初期費用等は発生いたしません。
即納扱い:郵便物が届いた際に、配達者へ切手または現金で郵便料金を支払。
後納扱い:郵便物が届いた際に、受領印のみ。
手数料について
- 料金即納扱い 21円/通
- 料金後納扱い 15円/通
(いずれも消費税込み・郵便料金は別途加算されます)
料金例
- はがき 67円~73円
- 封筒 97円~(料金後納)、103円~(料金即納)
料金即納の申請の場合は、料金受取人払申請書に記入し、承認番号の発行され次第利用可能となります。料金後納申請の場合は、料金後納届出と料金受取人払申請書の申請書を提出します。
申請者は郵便局が別途指定する書類を添えて申請します。
申請後、約10日前後で承認番号が担当郵便局から郵送されます。承認番号を実際に使う封筒などへ印字を行い、最終確認を経て、使用開始となります。
料金受取人払郵便のルール
- 1:承認期間は使用開始日より2年以内とする。(例:1/1~12/31)
- 2:封筒・はがきに使う文字等はすべてあらかじめ印字しておかなければいけない
- 3:承認を受けた封筒類を100枚以上配布すること
- 4:使用用途は、郵便法を遵守した使用方法に限る
- 5:承認番号は一書式について、一申請とする
- 6:承認時と内容が変更となった場合は、再度申請しなければいけない
申請の時、気をつける事
申請する際、注意事項があります。
料金受取人払郵便は、会社単位でなく「書式毎」に承認書の提出が必要です。
書類不備にならないよう、申請する書式分の申込書を請求するようにしましょう。
詳しくは日本郵便の料金受取人払いサービスをご覧ください